敷地内の食せる秋の恵みはクルミだけである。しかし一番ありがたい秋の恵みは杉の枯葉だ。冬を迎える前に必ず「木枯らし」が吹く。すると字のごとく庭一面が枯れた杉葉でいっぱいになる。この葉がないと長い冬を乗り越えるための薪ストーブの火つけに困る。今はおがくずに石油を染ませたものを使うのが一般的だが、薪ストーブに石油の匂いは似合わない。杉葉は火つけの実用とお香の原料に使われるように薫りが良い。薪の炎のゆらぎ、身体の芯まで暖めるやわらかな温もり、そしてこの杉の葉の薫りとストーブ料理は雪国最上の客人へのおもてなし。自給自足できる唯一の“実り”をくれる木枯らし、無意味に吹いているのではないようだ。
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