縄文街道 四季暦

暗い、寒い、辛い、何も無い
そんなことはない
真冬、外がきびしいほどほっこり温かい津軽のストーブ列車
縄文文化も見えにくいだけだ
日本人の血に潜むもう一つのふるさと未知の国

縄文街道 四季暦

未知の国の四季暦(みちのくのしきごよみ)

「真冬」
北国の四季の基調はなが〜い冬
冬至を過ぎた陽の光は梢の新雪をきらめかせ
薪ストーブの炎はこころまで暖める
「花冬」
雪を割ってフキノトウ、水辺には水芭蕉
三寒四温、冬でも春でもないこの時期が
雪国の人のこころを最もはずませる
「春」
生き物たちは生命を紡ぐため
一斉に花を咲かせ鳥も子育てに忙しい
山河は瞬く間に新緑に変わり
北国の春の大地はまさに桃源郷
「雨夏」
梅雨、こころは夏の祭りに向う
「真夏」
北国の夏まつり
長い冬に耐えるべく、その思いを凝縮し
短い夏のひと時に爆発させる
「風夏」
お盆を過ぎると秋風が、つかの間の真の夏
「秋」
葉っぱも果実もゆっくり華やぎ
大地から豊かな恵みの贈り物
雪が山のいただきから紅葉を追いかけ
里は冬支度に忙しい

主な沿線データ

  • ストーブ列車(12月1日〜3月31日)津軽鉄道(青森県)、JR五能線五所川原駅乗換
  • 大日堂神楽(1月2日、秋田県鹿角市)重要無形民族文化財、ユネスコ無形文化遺産候補
  • 岩手山裸参り(1月8日平笠裸参り、16日寄木天照皇大神宮の裸参り)岩手山噴火鎮護
  • 雪の回廊(八甲田十和田ゴールドライン、八幡平アスピーテライン、樹海ライン)
  • 八甲田(例年4月1日開通)、八幡平(例年秋田側15日岩手側26日頃開通)
  • 弘前さくらまつり(例年4月21日〜5月5日)全国屈指の桜の名所。日本さくら名所100選
  • 小岩井農場の菜の花畑と専用トラクターバス(例年5月17日〜5月25日、岩手県雫石町)
  • チャグチャグ馬っこ(6月第2土曜日、岩手県滝沢村)環境省残したい日本の音風景100選
  • 盛岡さんさ踊り(8月1〜4日、岩手県盛岡市)「世界一の太鼓大パレード」が特徴
  • 青森ねぶた祭り(8月2日〜7日、青森市)重要無形民族文化財、青森県を代表する祭
  • 弘前ねぷたまつり(8月1日〜7日、弘前市)重要無形民族文化財、扇ねぷたが特徴
  • 五所川原立倭武多祭り(8月4日〜8日、五所川原市)80年ぶり復刻。山車は20mを超す
  • 花輪ばやし(8月19日〜20日、秋田県鹿角市)日本三大ばやし。夏の終わりを告げる祭
  • 毛馬内の盆踊り(8月21日〜23日、秋田県鹿角市)重要無形民族文化財、地域色に富む
  • 岩木山お山参詣(9月9日〜11日、青森県弘前市)重要無形民族文化財、津軽最大の秋祭

太陽と二十四節季

生命の営みを豊かにする「四季」。この現象は地軸が公転軸に対し約23.5度ずれていることで生まれ、太陽の熱と光のエネルギーが周期的に大きく変化する中緯度帯にはっきり現れます。二十四節気は 、太陰太陽暦を使用していた東洋圏で、1年の季節のうつろいを知る手がかりとして工夫されたもので、太陽の位置によって1年を24等分し名前を付しています。この四季暦では8つの主な節気を表示しており、基準となる冬至を四季環の最下位に、また夏至を最上位に配置していますので、太陽の高さと陽の長さが分かります。春分・秋分はその丁度中間ということになり、四季を視覚的な太陽の高さでも知ることができます。

陰暦と月の満ち欠け

陰暦は月の運行を暦の基準としたため、視覚的な月の満ち欠けで暦や潮の満ち引き、生物の動きなどを知ることができました。「朔(さく)」つまり新月の日を月の第1日としたので、満月のころは月の中日に当たり、その夜が十五夜です。太陽暦になじんだ現代、月は生活からとても疎遠な存在となりました。この四季暦の四季環には月の満ち欠けを重ねています。普通のカレンダーともリンクさせましたので、見比べながら改めて夜空を観察してみてはいかがでしょう。宇宙のダイナミックな営みを実感できるかもしれません。

 

新月(朔月)
旧暦の1日。「ついたち」とは、月が旅立つ「つきたち」日の意、月は見えません。ちなみに「三日月」とは三日めの月の意。
上弦の月
旧暦の7日あたりで、月の入りに際し、弦が上向きとなります。
満月(望月)
旧暦の中日。新月の日とともに太陽、月、地球が一直線になるので重力が重なり、これらの日の後は大潮となります。
下弦の月
月の入りに際し、弦は下方となります。