『“神の火”に手をつけた・・』
毎日震災報道一色の新聞(岩手日報)記事の中で、昨日載った秋田生まれの脚本家・内館牧子さんの応援メッセージ、「再び豊かな地へ」を願い「東北に力を貸して」という見出しの小さなコラムに魅かれた。彼女は立花正秋の「風景と慰藉(いしゃ)」の一節を引用し、「東北の地は、そのものが神なのだ」つまり「『神の地』だ」と述べている。
「天災」とは言え自然災害は予測されていた。2000年前日本列島の西から始まった渡来文化は最後まで残されていたこの「神の地」、北の豊かな縄文の大地にまで原子力発電所を置く事を必要とした。そんな日本人の生活のあり様がこの大災害を引き起こしたと言えよう。日本は「日の本(ひのもと)」、神の国と言われながら、その太陽と同じ人間が手にしてはいけない「神の火」の爆弾と発電所で二度も災いに遭うとは何とも皮肉だ。
「東北が再び緑と水の豊かな、神のいらぬ地に戻るために、どうかどうかどうか、一人一人の力をお貸し下さい」と内館さんのメッセージは結ばれていた。是非元に戻って欲しいとこころから思う。