夫婦サイカチが立っている場所は県が管理している北上川上流の松川の河川敷である。この地に来た当時(平成9年)は川や河川敷にゴミを捨てる“風習”はごく当たり前であった。NPOを立ち上げた平成13年、「雷波少年」という日本テレビ系列の番組で全国各地のゴミを片付ける「ゴミ生活の旅」というのをやっていた。そして岩手にもきた。現場は偶然目と鼻の先の上流2キロの場所が舞台となった。そこで「事件」が起きた。当時の西根町や県の対応が悪く、知事が全国放送で謝罪し、県内中の放置ゴミを処理するはめになる。
残念ながらここサイカチわきの産業廃棄物は土が被され、草に覆われていたため今日まで残ってしまった。丁度1年前、県の応援を得て表面に見える大まかなゴミをトラック2台分ほど撤去した(去年6月10日付)。
その後地元有志が藪を払い、桜を植えたり花壇を作ったりして、サイカチ周辺の風景が向上してきた(昨年6月10日付)。そして菅江真澄の描いた岩手で最も有名な絵がこの場所からの風景という確信も持てた(3月28日付)。そこで将来の史跡公園化も視野に、本格撤去をすることに。人力では無理な埋まっている産業廃棄物の撤去を県に再度依頼。今回は2日がかりの作業となった。個人で行った最初の撤去から数えると延べ4回目となる。当法人の認証日が平成13年の5月30日、「ゴミゼロの日」であるのも偶然ではないような気がしてきた。名誉のために申し添えれば「雷波少年」の学習からか今回も岩手県はキッチリ対応してくれた。トラック3台分の戦果があった!